魔女

2012年06月07日

ラブンツェル考

b9df8aba.jpg中世ヨーロッパで魔女は専門的技術を持った数少ないエリート職業婦人です。
魔女狩りという忌まわしい時代がくるのはまだ先のこと。
彼女は魔法という特殊能力を手に入れるために・・・もちろん天性の資質があったとはいえ、たくさんの犠牲を払ったことでしょう。その最たるものは結婚しない=異性と交わらず子を持たない事。
白雪姫の母魔女のように例外はたくさんありますが・・


思春期の処女の霊性は魔法の修練に必須の条件のように思われます。
プライド高く自由に生きた彼女も年を経て「魔法使いのおばあさん」と
呼ばれる頃になると哀れ、孤独に耐えきれず、
我が偉大なる魔法の後継者が必要との言い訳のもと赤ん坊を盗み、買い、あるいはだまし取るというなりふり構わぬ行為に。

かくしてラプンツェルは貧しい農夫婦から奪われ魔女に育てられることとなります。

ではラプンツェルは哀れな犠牲者なのか


kishol3 at 01:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2008年09月28日

喜翔おひめさまSHOP本日開店/特集白雪姫

白雪姫ただ今制作中!(販売は11月上旬予定もうしばらくお待ちください。)

テーマは「魔性」です。
グリム童話初版本(白水社/初版グリム童話2参照)では、白雪姫を殺そうとする魔女は実の母になっています。彼女は縫い物をしていて指をさし、雪の上に落ちた自分の血を見て、「雪のように白く、血のように赤く、窓枠の黒檀のように黒い子が欲しい・・」と望み、そのとおりの雪のように白い肌の、血のように赤い唇の、漆黒の髪の王女を授かります。
第2版以降、実母→継母に書き変えられていますが、私は実母のほうが物語としても納得できる気がします。
普通の高貴な育ちの王妃が「雪に落ちた血を見て・・・」こんなことを望むのは変です。極端に耽美的な傾向のある者の発想であり、後に世界一の美女の座を白雪姫に奪われて(自業自得ですが)、殺そうとまでする魔女のキャラクターと一致するように思えます。

白雪姫は生まれながらに、母である魔女に「美」という呪いをかけられて生まれたことになります。そして呪いは遺憾なく発揮され、はや7歳にして母をも凌駕する世界一の美女となり波乱の人生をたどることとなります。さすがに7歳では後に王子と結婚したのはいったい何歳??との疑問がわくので、今回の絵は13〜14歳くらいに設定しました。

余談ながらディズニーファンの皆さまにはごめんなさい。私、ディズニーが大嫌い。白雪姫に水色と黄色のドレス、ピンクのリボンを身につけさせるなんて許せませんシンデレラもいばら姫(オーロラ姫)も人魚姫も・・!ちなみに好きなのはエロール・ル・カインの絵本のお姫様たちです。

さて魔女の血を引く上に「美」の呪文をかけられた魔性の姫君は、その前に現れるすべての男をとりこにしてゆきます。暗殺を命じられたけれど、殺すことができなかった猟師、7人の小人、そして隣国の王子。ほとんど登場しないけれどたぶん父王も・・。
何度言い聞かせても変装した魔女にだまされてしまう白雪姫を、見捨てることなく守ろうとする小人たち。
王子にいたっては出会った時はすでに遺体。それを貰い受け、うっとりと見守り続け、片時も離れるのがいやでガラスの棺をどこへ行くにも部下の兵士に担がせて持ち運び・・となるとかなり異常な、偏執的というかストーカー的行動ですが、それもこれも元はといえば魔女の呪いによる白雪姫の異様な美しさによるのでしょう。

ここも各説ありですが上記の本によると、あまりのばかばかしさに怒った兵士の一人が白雪姫の死体を抱き起こして背中をどついた事で、りんごのかけらが白雪姫ののどから飛び出して姫は生き返り・・・めでたしめでたしの結婚式。
魔女はといえば、美しいと評判の隣国の新王妃をその目で確かめたくて、のこのこ結婚式に出かけていって、火に焼かれた鉄の靴をはかされ死ぬまでダンスし続けるという、グリムらしい残酷な終わり方。

この・・「世にも美しく、下世話で残酷なのに、愛によってすべてが解決・・」的グリムやペローの童話世界を少しづつですが、絵にしていきたいと思っています。

次はラプンツェルの予定。やっぱり魔女が登場します。


追記 喜翔おひめさまSHOP本日開店です。どうぞ、ごひいきに・・。
URL http://ohimesamashop.ocnk.net/



白雪姫
kishol3 at 16:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)